しふの音楽ブログ

音楽理論の中でも、なかなか取り上げられないようなトピックについて語ります。

お洒落なパッシングコード分析(IV→Ⅲm→〇→Ⅱm編)

今回はお洒落な曲でよく使われる4325の進行を用いて、ⅢmからⅡmに移行する間に挟むパッシングコードの可能性を探っていきたいと思う。Cキーで表記するのが好きなのでCキーで。

 

①FM7→Em7→E♭M7(13)(→Dm→G→CM7 )

※カッコ内は以下省略

ベースが下降していく最も一般的なパッシングコードといっていいだろう。

 

②FM7→Em7→A♭M7♭5

くすんだお洒落感を演出できるパッシングコード。

 

③FM7→Em7→A7#9

DmのドミナントであるA7を活用したパッシングコード。#9が決め手。

 

④FM7→Em7→Am7♭5

ボイシングをしっかりすれば綺麗に響く。

 

⑤FM7→Em7→Edim7

ルートを変えないパッシングコード。 

 

⑥FM7→Em7→Em7♭5

Edim7と大差なし(笑)

 

⑦FM7→Em7→B♭69

明るくも切ない進行。

 

⑧FM7→Em7→B♭m69

⑦のB♭69のマイナーコードバージョン。妖艶さが引き立つアレンジになる。

 

⑨FM7→Em7→E♭9→E♭7(♭9)

パッシングコードをさらに分割してみるとこのようなコードアレンジをすることができる。

 

今回紹介したように、パッシングコードには様々なノンダイアトニックコードの可能性が秘められている。思いつきで列挙した上記のパッシングコードだけでも、D♭、E♭、A♭、B♭のスケール外ノートが豊富に出てきてなかなか面白い。